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【BAR TALK】暗号資産業界について

更新日:3月18日


「サナエトークン」炎上から考える、暗号資産業界の今

マスター: 最近、暗号資産の話題がまた増えてますよね。

特にサナエトークンの件、かなり騒がれていましたけど、あれって結局どう見ればいいんですか?

 

お客様: あれは、単にひとつのネタが燃えたというより、今の暗号資産業界の危うさと可能性が両方出た案件だと思うよ。名前の付け方もそうだし、期待の煽り方もそうだし、かなり象徴的だった。

 

マスター: やっぱり一般の人からすると、「また怪しいコインが出てきた」みたいに見えますよね。

 

お客様: そう見られても仕方ない部分はあるね。こういうものが出てくると、すぐに詐欺って言葉が飛び交うでしょ。もちろん全部が詐欺なわけじゃないんだけど、暗号資産って、構造的にそう疑われやすい土壌があるんだ。

 

マスター: 構造的に、ですか。

 

お客様: 暗号資産は、まず仕組みがわかりにくい。そのうえで、「価格が上がる」「未来を変える」「革命だ」みたいな大きい言葉を乗せやすい。だから実態がまだ薄い段階でも、人を集めやすいんだよ。そこに有名人っぽい名前や政治を連想させるワードが絡むと、なおさら火がつきやすい。

 

マスター:

なるほど……中身より先に、雰囲気で期待が膨らむんですね。

 

お客様:

まさにそれ。だから今回みたいな件があると、「これは炎上商法じゃないのか」って見方が一気に出てくる。実際にそういう意図があったかどうかは別としても、そう見える設計をした時点で、かなり危ういんだ。

 

マスター:

でも一方で、暗号資産の世界にも真面目なプレイヤーはいますよね。

 

お客様:

もちろん。そこを一緒くたにしちゃうと、本質を見誤る。例えばJPYCみたいに、日本円に近い形で使いやすいデジタルマネーを考えている流れは、少なくとも“話題づくりだけ”とは方向が違う。派手さより、実際にどう使うかを考えているからね。

 

マスター:

ただ、普通のお客さんからしたら、サナエトークンもJPYCも、名前だけ聞けば同じ“ネットのコイン”に見えそうです。

 

お客様:

そこが難しいところなんだよ。見た目は似ていても、目的も制度上の整理も全然違うことがある。暗号資産の話って、ラベルだけで語るとだいたい雑になる。雑な理解のまま近づくと、たいていロクなことにならない。

 

マスター:

こういう騒動があると、業界全体にはどんな影響があるんですか?

 

お客様:

一番大きいのは信用の毀損だね。本来、ブロックチェーン技術には、送金や決済の効率化、情報管理の透明性向上みたいに、ちゃんと社会に役立つ可能性がある。つまり公益につながる余地は普通にあるんだ。でも、こういう炎上案件が目立つと、そういう議論が全部吹き飛んで、「やっぱり怪しい」で終わってしまう。

 

マスター:

真面目にやっているところほど、とばっちりが大きそうですね。

 

お客様:

そうなんだよ。制度に沿って、利用者保護も考えながら地道にやっているプレイヤーほど迷惑を受ける。派手な案件がひとつ出るたびに、業界全体が同じ棚に並べられてしまうから。

 

マスター:

そのあたりは、やっぱり行政の目も重要になってきますよね。

 

お客様:

うん。こういう時に重要になるのが金融庁だね。実態をどう見るか、どこで線を引くか。ここが雑でも困るし、逆に緩すぎても困る。

 

マスター:

規制は必要だけど、やりすぎてもダメ、ということですか。

 

お客様:

その通り。詐欺まがいのものや、利用者を誤認させるようなものはしっかり抑えなきゃいけない。でも一方で、ちゃんとした技術やサービスまで全部まとめて潰したら、それは社会の進歩を自分で止めることにもなる。このバランスがすごく難しいんだよね。

 

マスター:

進歩を止めずに、危ないものは止める。たしかに一番難しいところですね。

 

お客様:

暗号資産業界って、まだ“夢”と“雑さ”が近すぎるんだよ。本来は役に立つかもしれない技術なのに、そこへ投機と物語と承認欲求が一気に乗っかるから、変な方向に暴走しやすい。

 

マスター:

じゃあ、見る側はどこを見ればいいんでしょう。

 

お客様:

シンプルだよ。誰が関わっているのかが曖昧じゃないか。価格が上がる話ばかりで、何に使うのかが薄くないか。制度や規制とどう向き合っているか。このあたりを冷静に見るだけで、だいぶ違う。

 

マスター:

“夢を語る”ことと、“現実を整える”ことは別なんですね。

 

お客様:

そう。本当に公益性があるものって、地味なところから逃げないんだ。透明性とか、責任の所在とか、利用者保護とか。そこが曖昧なまま「未来のため」とか「社会のため」とか言い始めたら、ちょっと慎重になった方がいい。

 

マスター:

でも、暗号資産そのものは面白い世界ではあるんですよね。

 

お客様:

面白いよ。面白いから人が集まるし、可能性もある。でも面白いものほど、雑に扱うと危ない。サナエトークンの件って、そのことを改めて見せたんだと思う。

 

マスター:

単なる炎上ネタとして消費するには、もったいない話ですね。

 

お客様:

うん。「なぜ人は飛びつくのか」とか、「なぜ信用が壊れるのか」とか、「どうすれば公益につながる形で進歩できるのか」とか。そこまで考えると、急に深い話になる。こういうテーマって、本当はニュースを読むだけじゃなくて、酒を飲みながら話すのに向いてるんだよ。

 

マスター:

たしかに。記事で読むより、こうして会話すると頭に入りますね。

 

お客様:

でしょ。相場も、技術も、制度も、人間の欲も混ざってるからね。こういう話は一人で読むより、誰かと話した方が面白い。……まあ、この話、まだ入口なんだけど。

 

マスター:

その先、かなり気になりますね。

 

お客様:

じゃあ、その先はグラス片手に、もう少しゆっくり。 

ニュースは、読むだけでも情報になります。でも、誰かと話すと、そこに視点が生まれます。



暗号資産のように、技術と制度と人間心理が複雑に絡むテーマはなおさらです。ただ「炎上した」「怪しい」で終わらせるのではなく、その背景や構造まで会話でほどいていく。そんな時間こそ、バーという場所の面白さかもしれません。

 

この続きはバーで🍸🍸

 
 
 

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